名曲喫茶
母が亡くなってから、
ふとすると悲しさに捉まってしまう自分がいる。
毎日慣れない書類の記入や事務連絡に追われて
疲労困憊。
司法書士という職業の方もいらっしゃるが
頼めない部分も多いし、母の足跡を1つ1つ辿りたくて
自分で行なっている。
運良く、私は大して売れてない音楽家だから
こんなヒマなことができるのでしょう(笑)
でも不慣れなお役所を廻っていると
「届出」というよりも、てきぱきと「処理」されて
建物から出た途端、
涙で世の中がにじんだりする。
センチメンタルすぎるかな?
いや、音楽家の神経ってこんなものだと思う。
今日は社会保険事務所に行った。
すごく待たされるのだろうと覚悟して行ったら、
待ち時間も無くすぐに終わってしまった。
肩透かしをくらったかのように時間が余り
感情も渦巻いているので
息抜きでもしようと近くの名曲喫茶に寄った。
久しぶりだった。
薄暗く古ぼけた店内には
意外にも大勢の客が居た。
ピアノコンチェルトが流れていた。
思い思いに本を読んだり、目をつぶったりして聴いている。
中にはスマホに夢中の輩も。
スピーカーの真ん前は
常連と思しき客が絶妙な間隔で場を占めていたので
私は入り口すぐの端の席について
持っていた本も読まずにただ音楽を聴いた。
交響曲に変わり、さらに室内楽に変わった。
モーツァルトとベートーヴェンだった。
時々コーヒーを口に運びながら
亡くなった人たちのことや
自分の音楽との関わり方を考えていた。
と同時に、演奏の中のピアニストの指使いや
弦楽器のボウイングや…
奏法や様々なものを聴きとる耳になっているのを感じた。
もっとボーッとしててもいいのにと苦笑する。
最初は焦っていた気持ちが少し落ち着き、
次第に少し暖まり、
そしてもう少し前へ歩けそうな気持ちになっていった。
演奏者もたずねずに2時間ほど
小さなテーブルと狭い椅子でじっと聴いていた。
ようやく深い呼吸ができた。
少し元気を取り戻して
昼下がりの街を練習場に向かった。
ふとすると悲しさに捉まってしまう自分がいる。
毎日慣れない書類の記入や事務連絡に追われて
疲労困憊。
司法書士という職業の方もいらっしゃるが
頼めない部分も多いし、母の足跡を1つ1つ辿りたくて
自分で行なっている。
運良く、私は大して売れてない音楽家だから
こんなヒマなことができるのでしょう(笑)
でも不慣れなお役所を廻っていると
「届出」というよりも、てきぱきと「処理」されて
建物から出た途端、
涙で世の中がにじんだりする。
センチメンタルすぎるかな?
いや、音楽家の神経ってこんなものだと思う。
今日は社会保険事務所に行った。
すごく待たされるのだろうと覚悟して行ったら、
待ち時間も無くすぐに終わってしまった。
肩透かしをくらったかのように時間が余り
感情も渦巻いているので
息抜きでもしようと近くの名曲喫茶に寄った。
久しぶりだった。
薄暗く古ぼけた店内には
意外にも大勢の客が居た。
ピアノコンチェルトが流れていた。
思い思いに本を読んだり、目をつぶったりして聴いている。
中にはスマホに夢中の輩も。
スピーカーの真ん前は
常連と思しき客が絶妙な間隔で場を占めていたので
私は入り口すぐの端の席について
持っていた本も読まずにただ音楽を聴いた。
交響曲に変わり、さらに室内楽に変わった。
モーツァルトとベートーヴェンだった。
時々コーヒーを口に運びながら
亡くなった人たちのことや
自分の音楽との関わり方を考えていた。
と同時に、演奏の中のピアニストの指使いや
弦楽器のボウイングや…
奏法や様々なものを聴きとる耳になっているのを感じた。
もっとボーッとしててもいいのにと苦笑する。
最初は焦っていた気持ちが少し落ち着き、
次第に少し暖まり、
そしてもう少し前へ歩けそうな気持ちになっていった。
演奏者もたずねずに2時間ほど
小さなテーブルと狭い椅子でじっと聴いていた。
ようやく深い呼吸ができた。
少し元気を取り戻して
昼下がりの街を練習場に向かった。
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